2004年に出版された『戦争のつくりかた』が10年後の衆院選を目前に、何か迫るものがある

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この絵本は2004年に冊子として自費出版され、3万3千部を完売しました。書籍での「戦争のつくりかた」は、絶版となっていますが
9/11に「新・戦争のつくりかた」が、発売されました。書店などでお求め頂けます。

あなたは戦争がどういうものか、知っていますか?

おじいさんやおばあさんから、
むかしのことを聞いたことがあるかもしれません。
学校の先生が、戦争の話を
してくれたかもしれません。

話に聞いたことはなくても、
テレビで、戦争している国を見たことなら、
あるでしょう。

こう前置きして絵本は始まります。

わたしたちの国は、60年ちかくまえに、
「戦争しない」と決めました。
だからあなたは、戦争のために
なにかをしたことがありません。

でも、国のしくみやきまりをすこしづつ変えていけば、
戦争しないと決めた国も、戦争できる国になります。

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この後に、政府が戦争をするために、なにが戦争への動向の抑えとなっているのか、それを政府はどう取り除くのかといったことが続きます。どこか実際に起きたことと似ているような気もします。

わたしたちの国の「憲法」は、
「戦争しない」と決めています。

「憲法」は、
政府がやるべきことと、
やってはいけないことを
わたしたちが決めた
国のおおもとのきまりです。

戦争したい人たちには、つごうのわるいきまりです。

そこで、
「わたしたちの国は、戦争に参加できる」と、
「憲法」を書きかえます。

さあ、これで、わたしたちの国は、
戦争できる国になりました。

政府が戦争すると決めたら、
あなたは、国のために命を捨てることができます。

政府が、「これは国際貢献だ」と言えば、
あなたは、そのために命を捨てることができます。

戦争で人を殺すこともできます。

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これはまさに2014年の夏に起きた集団的自衛権の黙認を予見していたようです。軍備があれば戦争と直結するわけではありませんし、戦争したいから軍を持つというわけではありませんが…。

人のいのちが世の中で一番たいせつだと、
今までおそわってきたのは間違いになりました。

一番たいせつなのは「国」になったのです。

戦争を望まず、これまで日本人が教えられてきたことで戦争にまきこまれないと信じている人の願いが切に語られています。

そして最後にこうあります。

『もしあなたが、「そんなのはいやだ」と思ったら、
お願いがあります。

ここに書いてあることが
ひとつでもおこっていると気づいたら、
おとなたちに、
「たいへんだよ、なんとかしようよ」と
言ってください。

おとなは「いそがしい」とか言って、
こういうことになかなか気づこうとしませんから。

わたしたちは、未来をつくりだすことができます。

戦争しない方法を、えらびとることも。』

戦争のつくりかた ーより引用

出典
戦争のつくりかた