インターネット情報の読み方「赤ちゃん名づけ年間ランキング」

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20日ITmediaニュースで以下の記事が掲載されました。

「陽翔」「莉琉」「惺梛」「心愛凜」 「赤ちゃん名づけ」年間ランキング

ルーツ製作委員会が運営する「赤ちゃん名づけ」というサイトでの赤ちゃんの名前の年間ランキングを取り上げた記事です。

この記事はほんとうは特に問題はないのですが、試しにリンク先のサイトで10秒程で記事を眺めて見てください。

見てきましたか?ではこの記事の画像に書かれているランキングは、なんのランキングでしょう?

「2014年に赤ちゃんに付けられた名前のランキング」と思っている方は間違えています。このランキングはあくまで、「赤ちゃん名づけ」サイトとそのアプリなどでインターネットアクセスの多かっただけのランキングなんです。

このサイトは赤ちゃんに名前を付けるときに意味とか画数や由来を調べにやってくるので名前ページのアクセスが高まります。でも、これは運営者の狙い通りにアプリやサイトを使用している方だけの話。Twitterやfacebookで話題になったりして、興味本位で確認にくるアクセスなんかも混在しているんです。その中には悪意をもった話題もあります。今回は例としているだけなので実際に「赤ちゃん名づけ」サイトでそのようなアクセスがデータ誤差としてあったかどうかは関係ありません。

『少しだけ疑ってみる』ということ

問題は記事を見たあなたが、そのような誤差がある可能性を認識できているかどうかです。ITmediaさんはちゃんと読んでくれる読者のために「アクセス」と2回も説明をいれています。でも、人の目はまずタイトル、そして画像を見て大体の内容を判断します。説明を読むのはその後なんです。インターネット情報を読み慣れていない方は特にその傾向が強いと思います。また、ときにはこのような親切な説明すらもない記事も多いのです。なぜかと言うと記事を書いている人も、情報を出している当事者さえも同様に誤解している場合が多々あるからです。

そして、「2014年に赤ちゃんに付けられた名前のランキング」と誤解したまま情報をシェアや「いいね!」したりすることで、さらに誤解をする人が増えていきます。正確に情報を捉えるには、ちゃんと説明まで読みましょう。そしてちょっとだけ記事の内容には疑問をもつようにしてください。疑問を肯定する情報が少しでもあったら、記事の情報元を辿りましょう。いくつかのサイトの同様の記事を見て正確性を確認しましょう。

一般読者がそこまでする必要もありませんが、ひとつのサイトの情報を正しいものだと決めつけて鵜呑みにすると恥をかく場合もあるということは覚えておいてください。

さて、その上で先ほどのランキングを見てみると、少々名づけにほんとうに使用されたかは怪しい名前もいくつかありますよね。このランキングは「名付けに使用したらいい名前」ではなく「人目をひいた名前」として認識したほうがいいということがおわかりになりましたでしょうか?もちろんその中には「名付けに使用したらいい名前」も存在します。でも、そうではない名前もあると認識した上で参考にするぶんにはよいのではないでしょうか?

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出典
赤ちゃん名づけ
ITmediaニュース