知らなかった…。骨と血液の2つの関係

おもしろかったら友だちとシェアしよう!

血液はどこで作られるか?

これはわりとよく聞く話ですが、骨で作られます。

その昔、古代エジプトでは血液は消化管の中で作られると考えられていました。しかし、19世紀に入って骨の中心部にある「骨髄」(赤色髄せきしょくずい)で作られることがわかってきたのです。

骨の中は空洞になっていますが、骨髄はその部分を埋めている組織です。脳が硬い頭蓋骨で守られているのと同様に、血液製造工場という大事な役割を持つ骨髄も硬い骨で守られているのです。重さは約2.6kgと身体の中で最大の臓器になります。

血液はどこでつくられるの? ーより引用

子供の時期には脛骨のみがほとんどの造血能を担うが、20代の頃には失われ大腿骨や肋骨などの造血比率が高まる。成人では体躯の胸骨、肋骨、脊椎、骨盤、リンパ組織などで造血が行われる。さらに年齢を重ねると胸骨や椎骨・骨盤での産出比率が高まる。

Wikipedia 血液 ーより引用

正確には骨の中にある骨髄という内蔵ですが、端的に言えば血液は骨で作られているということになります。

古い血液はどこへ行くの?

では、体を循環し、古くなった血液はどこへ行くのでしょうか?

「濾過されてクリーンな状態で再使用」というような単純なものではありません。

赤血球は老化すると柔らかさを失う。こうなったものは脾臓で細胞内皮系細胞による食作用で分解される。ヘモグロビンは分解し黄色色素のビリルビンとなり、肝臓で水溶性化を受け胆汁の中に含まれた形で十二指腸へ排出される。これは細菌作用でウロビリノゲンへ変化し、ほとんどは糞便に混じって、一部は腸の吸収を経て腎臓から尿中に含まれて排出される。分離した鉄は肝臓や脾臓から骨髄へ送られ、新たな赤血球形成に使われる。白血球や血小板も老化すると脾臓で破壊されるが、白血球の寿命は種類によりまちまちで、顆粒球が2〜14日に対し、リンパ球はときに数十年もの寿命を持つ場合がある。

Wikipedia 血液 ーより引用

つまり、脾臓・肝臓・腎臓で分解されて尿・糞便に混じって排出されたり、それ以外は骨髄に送られてリサイクルされるわけですね。

出血以外に排出されているのもがあるというのも驚きですが、リサイクルされているというのもまた驚きです。

骨折した骨はどうやってくっつくの?

では、骨折したりした時に修復される骨はなにで作られるんでしょう?実は血液から作られます。

「単に骨が増殖してくっつく」わけではありません。骨が折れると、骨の中の血管が破れて血のかたまりができます。これが内出血を止め、さらに折れた骨の隙間を埋まるようにたまっていきます。やがて、この血のかたまりは細胞増殖の盛んな肉芽という組織になります。そしてこの肉芽が骨に変わっていくのです。

大体4週間くらいまでで仮骨という状態になり、その後、正常の骨に変化していくようです。

骨は生まれかわる

骨は常に作られ、そしてカルシウムとして分解されています。

どんどん骨が伸びていく成長期だけではなく、成人でも約3年で骨は生まれ変わります。その理由は2つ。

1つは、人間の生命を維持していくのに欠かせないカルシウムをからだの各組織に送り出すため。骨はカルシウムを蓄える機能があり、不足すると骨から溶かし出され、余ると骨の中に蓄えられます。つまり、骨は常にカルシウムを出し入れしているので、結果的に生まれ変わるわけです。

2つめは、古くなった骨を若返らせるため。じょうぶな骨も古くなると弾力を失ってもろくなってしまいます。骨は生まれ変わることで、しなやかな強さを維持しているのです。

MBP 骨が生まれ変わるしくみ ーより引用

成長期には骨形成が分解より早く行われ、30代を過ぎた成熟期に入ると形成と分解のバランスがとれて維持されます。そして、40代以降になると、形成も弱まると同時に分解が強くなります。この分解の要因としては女性ホルモンのエストロゲンが強く影響しています。女性に骨粗しょう症が多いのは閉経後のホルモンバランスが崩れるためです。

出典
Wikipedia
血液はどこでつくられるの?
MBP 骨が生まれ変わるしくみ